工学系の学校とか会社だと抵抗やコンデンサのパーツがしっかり揃ってるのが羨ましい。
自宅で工作をやってると、ちょっと欲しいなって思っても無いから仕方なく秋葉に行って買ってきます。
前回の続きです。
ドールの巫女服をポチってミズキに着せてみた。赤い髪に似合ってて可愛い。 #武装神姫 pic.twitter.com/UruOJAw2Re
— 水主月 ゆーき (@YukiKakotsukiSG) 2021年1月20日
ちょこちょこやってた裁縫作業がやっと終わって、ミズキにミニ巫女服と武装の両立ができるようになって、ある程度イメージ通りになった。
— 水主月 ゆーき (@YukiKakotsukiSG) 2021年2月3日
…縫い目は全部手縫いだから見ないでほしい(汗)
ミズキの武装は少なめで素体から見た目の変化が少なく感じるから、かなり華やかになった。 #武装神姫 pic.twitter.com/81ewfJXcoL
慣れない裁縫作業をなんとか頑張って、肩鎧の取り付けと腰の帯パーツが巻ける程度に布が重なって厚くなる部分の簡略化をして、ある程度のドール服と武装パーツの両立が出来ました。
…やっぱり指を何度も刺した。
いろいろやらかした部分は武装で隠れて見えないので、まぁまぁ見栄えはいいんじゃないかなと自画自賛しています。
本題は、このミズキの素体に楽天edyを入れて、武装神姫BCのゲーム機本体に武装神姫のフィギュアを置くと認証されるっていうやつをやりたいって話。
買ったのはこの楽天edyの中で最小サイズのedyチップ。およそ500円玉くらいのサイズです。
edyチップは到着と同時にバラしたので後日残骸と撮った写真だけど、武装神姫と500円玉と比較するとこのサイズ。
武装神姫の方はこの窪みに埋め込むつもりでいます。
(ただし反対側には部品取り付け用の出っ張りがあるためさらに使える範囲は狭いです。)
じゃあ、どうやってバラすのかというと、中の基板を自分で自作します。
こっちは前回の記事でも使った、基板をバラす前に撮った写真です。
この基板は2本足のICチップ、コンデンサ3つとジャンパー用の0オーム抵抗の3種類の部品で作られています。
楽天edyを含む、非接触型ICカードの回路はIC部分とアンテナ部分の2つに分かれています。
動作させるときは、読み込み機器側から電波を出して、カード側は電波を受信するときに電波そのものを電源としてICを動かします。ICが保存しているデータを読み込み機器に向かってアンテナから電波を送り返すことで、支払いなどの一連の動作が成り立ちます。
ICは米粒並みに小さいですが、このアンテナ部分が大きなスペースを取っています。
逆に言えばアンテナ部分さえ自作できてしまえば自在に大きさを変えることができます。
アンテナ回路はどうやって作るのかというと、コンデンサとコイルを組み合わせると、ある周波数だけ信号を受信して、それ以外は通さないという共振バンドパスフィルタを利用します。
そんなわけで、フィルタの特性を見るためにネットワークアナライザーを買ってしまいました。
流石に本格的なものを買おうとするとパソコン数台買えるレベルの金がすっ飛んでいくので、手頃な(?)1万円以内で買えるこれを買いました。
…既に気付くと思うけど、ガッツリ電気工作な内容になっていて、恐らく読み手側の大体が「なんとなく武装神姫を改造してみたい人」なんだと思うけど、そっち向けじゃない内容になっている件。
まずはオリジナルのLC並列共振バンドパスフィルタの測定。
コンデンサは高い周波数を流しやすく低い周波数を流しにくい、コイルは低い周波数を流しやすく高い周波数を流しにくい特性があるので、それを組み合わせると、特定の周波数は流しやすくそれ以外の周波数は流しにくい回路を作ることができます。
ICの部分はカッターでくり抜いて、残ったアンテナ回路とICが繋がっていた部分にエナメル線を取り付けて、ネットワークアナライザーのポートにSMA-BNC-ワニ口と変換して取り付け。
非接触型ICカードの周波数は調べたところ13.56MHzとのことで、センターが13.56MHz、スパンを25MHzで測定すると、画面の中央でおよそ20dBになっています。
(この測定器を初めて使って撮影したときのあまり良くない写真だから、マーカーがやたらとズレていてややこしい。)
自作LCフィルタ作成にまず用意したのは、
・エナメル線 直径0.5mmと1.0mmの2種類
・コンデンサ 100pF、1000pF、0.01uF、0.1uF、1uFの5種類 10個ずつ
・いろんな直径のドリル刃
エナメル線をドリル刃に巻きつけて、その両端にコンデンサを取り付けて測定。
上のオリジナルの写真と比べると、谷の深さが全然足りなくて駄目。
コンデンサの種類が足りなくて、秋葉に行って買い直し、実験からのまた失敗で考察・部品選定してからまた秋葉…、
ようやく20dBの組み合わせが完成しました。
スマホのアプリでICカードを読み取って残高を確認できるみたいなので、この自作フィルタの両端にICを取り付けて実際に読み取り。
で、先日からずっとやってた工作作業はこれ。
— 水主月 ゆーき (@YukiKakotsukiSG) 2021年2月2日
反応はちょっと悪くて、混雑時の改札口なんかで使える気はしないけど、自作パーツで楽天edyのICを動作させることができた。 pic.twitter.com/bvnMS4RMyG
…これでも小型化には一歩足りないんだけど。
エナメル線1.0mmの直径6mm5回巻きの1200pFが黄金の組み合わせで出来たけど、直径6mmは武装神姫の窪みには入らなくて、5回巻きは厚みが高すぎてネジが閉まらないと駄目駄目。
これはコイルをもっと小さく巻いて別の組み合わせで作ったけれど15dBの壁を越えられずに無反応だったとき。
また秋葉行って部品買い直して再実験してきます…。
いまのところ自作フィルタでも非接触ICカードが反応出来るというのが分かったので、あとは最小の黄金の組み合わせを完成させます。
次回に続く。
おまけ。
別にいちいち秋葉まで行かなくても部品を通販で買えばいいじゃんなんて言ったか?
これは部品の倍の金額の送料で買って届いたコンデンサが、サイズの規格の見落としで武装神姫に入らないデカいのが届いてしまったときの写真です。
ちなみに隣のは同じ1500pFで省スペースサイズのが普通に売っていました。
ネット通販怖い。